・お手入れ冊子の第3版を発行しました。(2022/7/14)
・紫外線照射による摩耗実験などの内容を追加しました
・これは施主にとって分かりにくい畳表の「退色と品質の関係」について説明の補足的なものとなります
・「自宅に敷くならどっち?」アンケート結果も追加しました
・カビ発生要因と対策について、成果をあげていらっしゃる畳店様のご意見を元にまとめています
発行部数 6万4千部(2020/5〜2022/7)
畳表は有機質の草を使用していますから条件が整えば、どうしてもカビが生えます。それは生鮮食料品を空気中に放置したままにしておくと、すぐにカビが生えてくる事と原理的に変わりありません。
また畳表は水分を吸収しやすいので、室内が湿気過多になり、不健康な状態になるとカビが生えてきます。カビは3要素(栄養・湿度・温度)で発生します。この要素のうち1つでも排除出来ればカビの抑制につながります。特に1年目の青味のあるうちは、い草に栄養が多い状態ですので、梅雨の時期から気温の上がる夏にかけて、次の事を心がけると効果的です。
・エアコンで温度や湿度を下げる
・1日に1回は部屋の換気を心がける(空気が淀まないようにする)
・部屋の掃除を心がける(カビ菌の栄養となるものを排除)
・洗濯物の部屋干しは除湿機と併用するなど(湿度を下げる)
・部屋の換気をして、カビている箇所を乾燥させます。エアコンのドライ運転は効果的です。
・畳の目に沿って掃除機で吸い取るか、乾いた雑巾でカビを拭き取ります。エタノールなどの消毒剤も効果的です。
・その後は「1.カビ対策は」を心がけください。
い草は植物です。水などこぼしたらただちに拭き取ってください。特に新しい畳表は部分的な変色の原因になります。
新しい畳表には、時に折り目が目に付くことがあります。地厚な良質品ほど出がちです。
この折り目は使っている間に自然に消えます。
敷き込んだ当初はい草の葉緑素で青味がありますが、半年から1年もすると飴色に変わります。「青味がなくなる事(葉緑素が分解する事)=品質の劣化」と思われがちですが、退色と畳表の品質はほとんど関係がなく、実入りの良い新芽中心のい草で織った製品は葉緑素が分解しても、草の繊維は長く良い状態で保たれます。
例えば木造建築でも新築の時の木材の色と、年数が経過した時の色は違いますが、品質が落ちる訳ではない事と原理は同じです。良い素材を選び、お手入れをすることで長く良い状態を保てます。
工業製品などは時間の経過と共に品質が劣化してきますが、天然い草は使うほどにツヤがでて飴色に変わっていき、この変化を楽しむ事ができます。ただ品質に応じて一定期間を過ぎますと品質の劣化が始まり、皮剥けなどが取替の目安です。お手入れをして快適な空間をお楽しみください。
国産畳表のお手入れ パンフレット
以上の内容をまとめた国産畳表の特性と納品後のお手入れについてのパンフレットです。
カビ発生要因と対策について、成果をあげていらっしゃる畳店様のご意見を元にまとめました。
施主にとって分かりにくい畳表の「退色と品質の関係」について
以上2点は施主様に特にお伝えしたい内容です。
ダウンロードされて、ぜひご活用下さい。
畳仕様書は畳業界あげて普及を進めています。(全国い生産団体連合会・全日本畳事業協同組合・全国畳材料卸商組合連合会・全国畳産業振興会・全国畳材商社会・全日本JIS畳床工業協同組合・日本畳産業協会・全国い製品卸商業団体連合会・岡山県畳表花莚卸商業組合・広島県藺製品商業協同組合・福岡県い製品卸商組合・熊本県私設市場会・熊本県藺製品卸商業協同組合)
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